夏の一大行事大掃除
夏の一番暑い日
ご近所みんないっせいに畳を干して、大掃除をした。
キゴシをはずし、普段はあけたことの無い重い戸を開ける。
表も裏も全て開ける。
どこのお家も同じことをやった。
大掃除にはわらじが欠かせない。
わらじを買いに走ったことを覚えている。
近所の雑貨屋さんの店先にこの頃になるとつってある。
今から考えると大変なことをやっていたものだ。
家具を動かし、畳を全て上げ、表の道路に並べる。
畳と畳の間にはまきを挟んで隙間をつくる。
早く干さないと干す場所が無くなる。
なにしろ皆家の前の道路に畳を並べていくのだから。
柱だけをのこして家の中が本当に風通しがよいというか
何もなくなる。
畳が無くなったら天井のすす払い。
長い竹の笹をふりまわして天井の埃を掃う。
広くなった部屋をわらじを履いて遊ぶのが楽しかった。
畳を上げたあとのお宝探し。
部屋の隅っこや、床板の上に思わぬものや、忘れていたお宝が落ちている。
失ったものが見つかったり、お金も見つけることもある。
我が家は床板の下は子供が立って歩けるくらいの
高い床下だった。
ここでも宝探しができた。
お昼はきまってカレーライスと井戸で冷やしたスイカだ。
床を掃除して新聞紙を敷き、
白い粉(DDTかな?)をまいた。
母に聞くと昔は石灰をまいたという。
その頃になるとあっちでもこっちでも
畳のたたく音が聞こえてくる。
バタン バタン バタン皆たたき始める。
そろそろ大掃除も終わりが近づいたみたい。
今では畳をあげるってことは考えられない。
暑い夏の一日、こんな日は宿題の日記がすすんだ。


懐かしい!覚えている。
でも小さな団地だったわが家でも、やっていたような気がするんだけど、だんだんお茶を濁していったのか、世の中的にしないようになっていったのか、わからないけど。
たたみを上げた後、新聞紙を換えてその上に撒いた白い粉の匂いや、通りから聞こえてくる畳を叩く音も、今でもおぼろげに思い出せるのが不思議だ。
大掃除といえば、麦茶の匂いを思い出すのはなぜだろう??