家族は「共同経営者」!「主婦業」は、立派な職業のひとつです。=クミさんの場合=

◎クミさんのプロフィール
1974年、伊丹市生まれ。2つ違いの弟がいる。小学校5年生の頃、宝塚のマンションに引越し、以来、宝塚暮らし。2000年に職場結婚し、父母と同じマンションの別の階に住む。
デザイナーとして会社勤めをしていたが、職を辞してからはフリーでデザイナーをしながら、イタリア歌曲・ゴスペル・ソウル・R&B・ボサノヴァなど、歌に打ち込み、ライブ活動をしている。

Q:ご両親は何年生まれ

  • 父は、1949年の早生まれ。母は1948年で、同い年です。

Q:ということは、学生結婚

  • 大学の詩吟の部活で一緒だったそうです。「お父さんは男前やったんやで」と母がよく話してました。
  • 両親が結婚したのは卒業後、就職して仕事が落ち着いてから。一個一個、家具を買い足していったと聞きました。貧乏だったようです。

Q:クミさんが小学校の頃の家族の想い出は?

  • 父が勤めている会社の保養所が淡路島にあって、夏になると行っていた。それが楽しみだった。
  • また、父は広島の山奥の生まれで、田舎に連れて行ってもらうと、川がきれいでイカダ遊びをしたのをよく覚えている。

Q:お父さんはよく遊んでくれた?

  • 小学校の頃からマージャンを教えてもらって、親子4人でよく遊んだ。また、父は流行りものが好きで、まだ珍しかったファミコンを買ってきてくれたりした。わきあいあいとした家族だった。

Q:お母さんは、専業主婦だったの?

  • 母は小学校2年生の頃からパートに出た。だから、いわゆる「鍵っ子」だった。弟が「サッポロ一番」でラーメンを作るのにこだわっていたのをよく覚えている。

Q:「鍵っ子」だったら、寂しくなかった?

  • 父は、ゴルフやマージャンでほとんど家にいなかった。中学生の頃、「どうせ、家にいいひんやんか」といって、すねた想い出がある。父は、テキトウなところがある気楽な人。私の性格は、父親似だと思う。

Q:ご両親のどちらと、距離感が近い?

  • 母との距離の方が近い。母は、今でもジムに行ってエアロビを楽しんだり、毎月一回は宝塚劇場へ行ったり、演劇を観に行ったり…と、何事にも積極的なので気があう。
  • 最近、父はゴルフも行かなくなったし、ちょっとボンヤリしているかな…。弟は、レーサーでクルマに凝っている。

Q:クミさんの家族にニックネームをつけるとしたら、何ですか?

  • 「お気楽家族」ですね。それぞれ好きなことをやっているのだから…。

Q:ご両親の子育ては、成功していると思いますか?

  • 子育てとしては、「失敗」している。
  • 「うちは、放任主義やね」といって済ましてしまっている。それをよいことに皆、自分勝手なことをしている。私自身、せっかく7年も勤めた会社も、きっちりした展望を持たないままで辞めてしまった。
  • 親の責任というのは、ちょっと違う気もするのだけれど…。それに、今の自分自身のことは好きなので、失敗ではなく成功してるって、答えるべきかな~悩んでしまうところです。

Q:ところで、「家族」って、何だと思いますか?

  • 家族は共同経営者。勤めていた頃は、家事も夫としっかり分担していた。今は、働いていないので家事をしているが、これも「主婦業」というひとつの職業としてやっている。私自身、結構、この主婦業が好き!プロとまではいかないけれど、お料理も面白い。

Q:お母さんもクミさんと同じ考えだった?

  • お母さんは、パートで働いたお金を家計に入れていた。それに家事は、「女の仕事」という感じで、ひとりで全部やっていた。

Q:もし、クミさんに子どもが生まれたら、「共同経営」は崩れるの?

  • う~ん、よくわからないけれど、スタンスとしては崩れないと思う。

Q:ご主人は、クミさんと同じ考え?

  • 歌にのめりこんで夜の練習が多くなったとき、「家庭を顧みなさ過ぎる」といわれたことがある。どちらかいうと、「女は家庭」という感じかな…。6つも年上だからかな…。
    それでも最近は、夫がプラモデルに夢中になりだして、「ふたりの時間がないやん」といった不満も言わなくなった。

Q:ご主人は、クミさんにとってどのような立場の人?

  • いちばん仲のよい友人という感じ。

Q:ところで、もしお父さんお母さんに介護が必要になったら?

  • 両親は、「心配しんでもいい」といってくれています。ただ、主人は長男だから、少し前にご両親が関西の方に来られるかもしれないという話があって、「覚悟がいる」と思ったことがあります。まだ、漠然としているのですが…。

Q:最後に、次にご両親と会うのはいつですか?

  • 父母とは同じマンションに住んでいるのだけれど、なかなか会わないものですね。今度、会うのは、弟がお盆に帰省したとき。みんな揃って大宴会になるはずです。

◎インタビューを終えて…

  • 団塊世代が結婚をし、子育てを始めた頃、「友だち家族」や「ニューファミリー」という言葉がもてはやされたことがあります。クミさんの話を聞いていると、そんな家族の典型ではないかと思いました。
  • しかし、団塊世代の母は、パートという形で就労しながら、家事を切り盛りし、「友だち家族」の屋台骨を支えていたのにちがいありません。おそらくクミさんは、そんなお母さんを見て育ち、誰かが犠牲になる家庭ではなく、自分のやりたいことを応援してくれる「共同経営」としての家庭を築こうとしているのでしょう。果たして、この「共同経営」、利害が離反した場合にはどうなるのだろうか…。その辺の疑問が、残ってしまったのも事実です。
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