祖母の介護 (お便り)

ビギン、じっくり聞いたことはなかったのですが、
今日、TUTAYAに走ろうと思います。
歳を重ねると、切ないことが増えていきますね。

私は現在、88歳になる祖母の介護のため、
だいたい隔週で私1人福井へ帰っているのですが、
病院のベッドの上で、拘束ベルトを締められて
身動きができなくなっている祖母に会うのは、
本当に本当に胸が痛いです。
「ベッドから落ちたら危ないから。
車のシートベルトと同じだよ」と、祖母には言うのですが、
どれほどストレスになるか、私の想像を超えていると思います。

以前は、点滴をはずさないよう、
鍋つかみのようなミトンを
両手にはめられていたこともあったのですが、
私がこっそりはめてみると、
3分経たないうちにギブアップしたくなるシロモノでした。
指が動かせないよう、硬い板が中に入ってるんですね。
しかも、両手首に鍵。
両手にミトンをはめられたら、はずせるわけないのに、
なんで鍵までかけるんだろう???

自分が年取った時のことを考えても、
介護の現場、なんとかならないのか…と心底思います。

帰省には、飛行機を使っています。
金曜日、子供たちの夕食を準備して、夕方羽田へ。
搭乗する頃は夕闇で、飛行機の窓から見下ろす街のイルミネーションが
それはそれはキレイなんです。
イルミネーション全体が、まるで巨大な1体の生き物のよう。
道路を走る車のテールランプは、
さしずめ血流といったところでしょうか。

この灯りの下に、喜び、悲しみ、怒り…、
数え切れないほどの
ドラマがあるんだと思うと、
毎回ちょっぴり(いや、かなり!?)感傷的になってしまうのです。
そして、みんないろいろあるんだから、
私も、現実をしっかり受け止めて、
くじけないでがんばろう!という気持ちになります。

おいしくご飯を食べる、ぐっすり眠る、お風呂であったまる、
楽しくおしゃべりする、自由に外に出かける…。
それができない祖母を見ていると、
何気ない当たり前の日常が、
実はいちばん素敵で貴重だなと思う、
今日この頃のケラーでした。

最近、2時か3時には起きだしています。
夜が白み始める頃、庭に腰を下ろし、
朝の湿った空気を吸うと、満開の金木犀の甘い香りが
鼻腔いっぱいに広がって、うーん、幸せと嬉しくなります。

(ゴンタ)

*ゴンタさんは、文中にお名前が出てきたようにドイツ人の方と結婚され、今や6歳と7歳の2児のママ。独身の頃、うちのオフィスでコピーライターとして仕事をしていた頃は、もう何年前??今、横浜にお住まいです。(◎オバンスタナカ◎)

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