この夏、ベリーベリーショートな"帰省"...

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昨日(日曜日)、だらだら続く仕事を中断して実家へ行った。
夫はゴルフ、娘は一泊旅行中。
「お昼、食べさせて」と妹に電話して、急いで洗濯物を干して出かける。


ほぼ正月以来(そういえば今年は父の7回忌があったから、珍しく2回目)、
泊まりがけでないと行けない故郷とちがって
タクシーで1500円ちょいの近さだから、
余計に行く機会が少なく、あわただしい"帰省"になってしまうのかもしれない。


(大阪人が通天閣に上ったことがないみたいな、いつでも行ける感覚も
わざわいしている...?)

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母は大正10年生まれ。背が高い方だったが、今では腰がエビのように曲がっている。

父が他界したので、今は妹と2人暮らしだ。

妹は外大の大学院に通いながら、デザイナー兼放送局のアルバイトをして暮らしている。
通院や食事など生活回りを見てくれているので、母の仕事はデイサービスへ週5日、元気に通うことだ。

会うたびに小さくしぼんでいく、母の体。
ボディタッチでコミュニケーションしたい、さわりたいと思っても、きっかけがない。

 !

最近思いついたのが、肩をもんであげることだ。
(こんな簡単なことが、仕事を離れ自分のことになると、思いつかない。)


母は生後1歳くらいで小児マヒにかかった。
今でこそワクチンやリハビリなどの対策があるが、当時の医療では望むべくもない。

生涯、左手が萎えたまま、それでも昔は雑誌の「装苑」を広げて、
自己流で覚えた洋裁で流行のワンピースやスーツを縫ってくれたり、
給食の三角巾にセンスよく刺繍をあしらってくれた。


私は母の大きさが極端に違う左右の肩をもみ、背中をマッサージして、
上腕を軽くもんであげた。

86年も両手の役割をしてきた母の右手。
もんだとき、「こっちの手は、もんだことがなかったから・・・」と母はつぶやいた。

もっと機会がもてれば、こうしてもんであげられるのに...。
内心、詫びた。
「夕暮れがくるとたまらなくさびしい」と言う。


ポツポツしか話すことがなくても、もむことなら触れ合って気持ちを通わせることができる。

こんど来たら、またもむからね。元気でね。
不肖の娘は2時間ほどで慌ただしくひきあげたのだった。


*行く2時間ほど前の電話で、妹が「何食べたい?」と聞いてくれて
 おすしを作ってくれた。

 しいたけ、卵焼き、たっぷりのごま、きゅうり、青ジソ、みょうが、しょうが、
 ちりめんじゃこ...
 上にままかりがのっかってる。

 美味。手際もセンスもいい。同じ姉妹なのに、この違い・・・。

 いつも、ほんとうに ありがとう。。。。。

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