“わかば”、都井岬から佐多岬へ

飫肥はオバサンに馴染みのある街、数年前のNHKの連続テレビ小説”わかば”で脚光を浴びた。されどオッサンは知らない。平日8:15AMというのは通勤途上、もしくはすでに仕事を始めている時間。最近の私は、連続テレビ小説”ちりとてちん”に嵌っており、自らのオバハン化を危惧している。日南の小京都と呼ばれる城下町は、城壁、石垣、武家屋敷、鯉の泳ぐ水路、すべてが美しい。本丸跡の100年以上経過した飫肥杉に時の移ろいを感じる。

日向灘を左に都井岬を目指した。南郷市を過ぎたあたりの景観が素晴らしい。温暖な気候に育まれる植生と変化のある海岸線に南イタリアをドライブしてかのような錯覚を覚える。

宮崎県総合農業試験場・亜熱帯作物支場が国道沿いにあり、入場無料で植物の好きな人にはお勧めポイントだ。季節ではないが「ジャカランダの森」の案内に魅かれた。ジャカランダは南米原産の花木で、初夏、葉が出る前に鮮やかな紫色の花を、咲かせる。20年近く前になるが、オーストラリア・メルボルンに駐在した時の素晴らしいジャカランダとの出会を思い出す。黄昏時、自らの紫の花弁を敷き詰めた芝生の中に、満開のジャカランダの樹がライティングされていた。 ゴルフ・クラブハウス2階のラウンジでワインを飲みながらの眺め―至福の時間がそこにあった。日本では5月の末であろうか、その時にもう一度、訪れてみたい!

都井岬の馬、「噛みます、蹴ります、注意!」と云われたが、人懐っこい。日本在来種の木曽駒に比べて脚が長くスマートでデカイ。これなら鎧兜の侍を乗せて戦える、と納得した。

今夜のお泊は佐多岬の一寸手前、岬の夕陽に間に合わなかった。

 

(3.8 記)

千葉県柏市在住 河内のオッサン

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